【コラム】育休復帰後、育児等を理由に給料等が下がったら

★育児休業をしている方にとって、4月は職場に復帰する方も多いのではないでしょうか。

復帰の仕方は人それぞれですが、慣れない子育てとの両立生活に対応するために、時短勤務で復帰なさる方もいらっしゃると思います。

その際、休業開始前より復帰後の報酬が下がる場合に社会保険料の負担を軽くする為の手続きがあるのをご存じですか。

★育児休業を終了した後、育児短時間勤務や残業をしない等の理由により報酬が下がった場合、復帰後に受け取る報酬の額と、復帰前に社会保険料等の計算の元になった標準報酬月額がかけ離れた額になることがあります。

育児・介護休業法による満3歳未満の子を養育するための育児休業等終了日に3歳未満の子を養育している被保険者は、次の条件を満たす場合、随時改定に該当しなくても、育児休業終了日の翌日が属する月以後3か月間に受けた報酬の平均額に基づき、4か月目の標準報酬月額から改定することができます。

1)これまでの標準報酬月額と改定後の標準報酬月額※との間に1等級以上の差が生じること。

※標準報酬月額は、育児休業終了日の翌日が属する月以後3か月分の報酬の平均額に基づき算出します。ただし、支払基礎日数が17日未満の月は除きます。

2)育児休業終了日の翌日が属する月以後3か月のうち、少なくとも1か月における支払基礎日数が17日(特定適用事業所に勤務する短時間労働者は11日)以上であること。

こうした要件に該当する場合は、日本年金機構(健康保険組合に加入の場合は健康保険組合も)へ「育児休業等終了時報酬月額変更届」の提出することにより、標準報酬月額を改定することができます。

ただし、この手続きは、被保険者の申出がベースとなりますので、会社が自動的に行ってくれるものではありません。会社によっては、丁寧に案内をしてくれる場合もあるかもしれませんが、なかなか手が回らないのが実情ではないでしょうか。

そのため、こうした仕組みがあることを、育休を取る本人が知っておくことがポイントとなります。

例えば、4月1日に復帰し4月から6月までの平均標準報酬月額が1等級でも下がったら、会社へ申出を行うことで、7月分からの社会保険料を下げることができます。

一方、こうした手続きを行うと社会保険料は安くなるかもしれないけれど、将来受け取る年金額も減るのでは?という心配をされている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、この不安を解消する方法があります。こちらも被保険者本人の申出がベースとなりますが、会社を経由して「養育期間標準報酬月額特例申出書」を日本年金機構へ提出することにより、子どもが3歳になるまでは、たとえ給与が低くなり社会保険料が安くなったとしても、将来受け取る年金額は子育てをする前と同じ(高いときの)標準報酬月額で計算される、という特例があるのです。

子どもの扶養を夫婦どちらがしているかに関係なく、要件に当てはまれば、夫婦それぞれで行うことができます。

こうした制度は、知っているか知らないかで大きく違います。会社がすべて教えてくれるわけでないので、ご自身で知識をつけておくことが大切といえるでしょう。

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