【コラム】管理職は育児短時間勤務ができる?

昨今は、ライフプランやキャリアデザインも多様化しており、それぞれライフイベントの時期も異なります。若くして管理職になった方や、管理職になってから結婚、出産又は育児をなさる方など多種多様な生き方があります。

つい先日、「私は管理職ですが、育児のために短時間勤務はできるのですか?」というご質問をいただきました。みなさんはどう思いますか?

育児短時間勤務とは、法律上において3歳に満たない子を養育する労働者に関する所定労働時間の短縮措置のことをいいます。(会社によっては、対象年齢を引き上げている場合もあります)

育児休業から復帰し、又は育児休業をせずに働き続けられる労働者にとって、所定労働時間を短縮することにより、働きながら子育てをすることを容易にするために、事業主へ措置義務が課せられています。

ここで重要なポイントは、育児短時間勤務を適用できる「労働者」とはどういう者を指すのかということです。

育児・介護休業法の施行に関する通達(職発0802第1号 雇児発0802第3号平成28年8月2日)によると、「労働者」のうち、労働基準法第41条に規定する者については、労働時間等に関する規定が適用除外されていることから、育児のための所定労働時間の短縮措置の義務の対象外である、と明記されています。

そもそも、労働基準法第41条2号に定める管理監督者(事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者)は労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されず(深夜残業を除く)、自己の裁量によって時間を管理できるという立場であるという見解から、こうした短時間勤務の措置を取る対象にないということになります。

しかし、管理監督者については、解釈として、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきであることとされています。

つまり、職場で「管理職」や「マネージャー」として取り扱われる者であっても、その資格、職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様、ならびに賃金等の待遇面など実態に即して判断すべきであって、(基発第150号、婦発第47号 昭和63年3月14日)、「管理監督者」に該当しない場合には、育児短時間勤務の適用対象になります。

また、管理監督者であっても、こうした短時間勤務の措置とは別に、それに準じた制度を導入することは可能であり、それによって仕事と子育ての両立を図る観点からはむしろ望ましいものであるともされています。(職発0802第1号雇児発0802第3号 平成28年8月2日)

管理職と一口に言っても、その実態は企業によってさまざまです。もしあなたが、育児短時間勤務を希望するいわゆる管理職という立場である場合は、本来の要件に該当するかどうか、今一度ご確認のうえ、会社へご相談されてみることをおすすめします。

※ この投稿内容は、掲載日時点の法律等に基づいて作成しています

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