【コラム】育児休業後の原職復帰について

★育児休業は男女ともに取得できるものですが、比較的長く育児休業を取得する女性にとって、復帰後に元の職場に復帰できるのかはひとつの心配事ではないでしょうか。

法律では、事業主に対して、育休復帰後の従業員が円滑に復職できるように必要な措置を講ずる努力義務を課しています(育児・介護休業法第22条)。

この「必要な措置」について、「子の養育又は家族介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針」(平成21.12.28年厚生労働省告示第509号、最終改正:平成28.8.2厚生労働省告示第313号)では、原則として原職又は原職相当職に復帰させるよう配慮することが書かれています。

通達によれば、個々の企業又は事業所の組織状況や業務配分その他の雇用管理の状況によって様々ではあるものの、原職相当職とは次の3つのいずれにも該当するものを指すものとされています。

1.休業後の職制上の地位が休業前より下回っていないこと

2.休業前と休業後とで職務内容が異なっていないこと

3.休業前と休業後とで勤務する事業所が同一であること

しかし、変化のスピードが激しい昨今においては、育休中に大幅な組織改編が行われて戻る部署がなくなってしまったり、事業所が閉鎖されてしまったり…というやむを得ない状況も起こり得ます。

このように原職又は原職相当職に復帰させることが難しい場合には、配置転換を行うことも可能といえます。

ただし、配置転換については、労働者にとって不利益取り扱いとならないように十分に配慮しなければなりません。

配置の変更が不利益な取扱いに該当するか否かについては、配置の変更前後の賃金その他の労働条件、通勤事情、当人の将来に及ぼす影響等諸般の事情について総合的に比較考慮の上、判断すべきものであるとされています。

仮に原職ではなく、復帰後に人事異動の要請があったとしても、配置転換に合理性があり、不利益な取り扱いをしているものでなければ、その変化を受け入れ、今後のキャリアアップに活かすという考え方もあるでしょう。

育休中に会社の状況が変化することも考えられますので、復帰前に会社と復帰後の働き方について十分に話し合う機会を設けられると安心ですね。

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